競馬は平地競争だけじゃない!障害レースを楽しむ
競馬には大きく分けてさまざまな距離で競われる平地のレースとコース上に生垣や竹柵、水濠といった障害物を配し、馬達が飛越して勝敗を競う障害レースがあります。開催の大半は平地レースで、障害レースは1開催場で1日のあたり多くて2レースしかありません。さらにいうと、JRAの全国10か所の競馬場の中でも夏季にしか開催されない函館や札幌では実施されていません。
障害レースは平地レースに比べて馬券の売り上げが少ないと言われています。理由はいくつかありますが、やはり予想が難しいということが挙げられるでしょう。平地レースに比べて、乗り手の腕や馬の飛越能力も考慮しなければならない上、落馬による失格という不確定な要素が増えるからです。やはり馬券的には大きく買いにくいということがあります。
しかし、競馬の醍醐味を味わうなら障害レースほど魅力的なレースはありません。日本国内での人気はイマイチですが、欧州やオセアニアでは平地をしのぐ人気を誇ります。平地競争はスピードと駆け引きで流れていく、いわば2次元の競馬ですが、対して障害レースはスピードは劣りますが、それに代わる飛越の能力とタイミングという3次元の能力を競う競馬とも言えます。
現在、中央競馬では重賞レース以外の障害レースは午前中の第1レースか第3レースで実施されています。競馬賞は無観客ですが、代わりに全レースが無料で視聴できます。一度じっくり見てみると無観客で静かな競馬場のため、馬の息遣いや騎手の掛け声、飛越の踏切の音がしっかりと聞こえてきます。その迫力にきっと驚くことでしょう。競馬場の観客入場が再開された折には、是非とも生で見ることをおすすめします。有馬記念の前日に開催される中山大障害は距離、高さなど最高峰のレースです。見れば、障害レースの見方が変わる事間違いなしです。障害レースをぜひ楽しんでください。